FREAKS NO.07

TOMOKI
IMAMURA

成膜技術で、
まだ誰も解き明かしていない
謎に挑戦中。

VOICE OF FREAKS

INTERVIEW

株式会社KOKUSAI ELECTRIC

今村 友紀

情報電気電子工学専攻修了

2015年入社

設計部に所属し、半導体を製造するための重要なプロセスである
「成膜」を行う装置の研究開発に取り組んでいる。

01.

パソコンの謎を知りたくて、
半導体に興味を持った

小さい頃から「謎を解く」のが好きでした。クイズ番組で難しい問題に出会った時は、解けるまでずっと考えてしまいますね。考え抜いた末に問題がパッと解決できた瞬間がとても快感で……そんな性分もあって数学が好きになり、おのずと理系に進みました。大学では電子工学を専攻し、研究テーマに選んだのが「半導体」。普段使っていたパソコンが半導体で動いているのは理解していましたが、なぜあんなに小さな半導体でいろいろな機能が実現できるのか、その仕組みはまったくの謎でした。ぜひそれを解き明かしてみたいと思ったのです。

大学院まで半導体の研究に携わり、就職にあたっても身につけた知識を活かしたいと、半導体に関わる研究開発職を志望。インターンシップなどに参加して業界のことを詳しく理解するうちに、半導体の進化に大きく関わっているのはデバイスそのものを設計開発しているメーカーだけでなく、それを製造する装置メーカーの役割も重要だと感じるようになりました。なかでも、パッケージ化したものを量産して納品するという形式ではなく、それぞれのお客様の声に寄り添って装置を生み出すというKOKUSAI ELECTRICの考えに魅力を感じ、入社を決心したのです。いま私が担当しているのは、半導体の成膜装置。半導体は、シリコンで作られたウェーハと呼ばれる基板の表面に何層もの膜を重ねて回路を形成しますが、この薄い膜を形成するプロセスの研究開発を手がけています。いかに薄く均一に、かつ異物が混じらないように薄膜を形成するかが重要なテーマです。

02.

02.

趣味のスノーボードも、
半導体でもっと楽しくできる。

膜が薄いほうが数多くの層を積み上げられるようになるので、沢山の回路を作ることができます。その結果として、半導体としての性能が格段に上がるのです。成膜技術は常に進化を続けており、いまや分子数個分という極限の薄さに挑むことが求められるようになりました。しかも、単純に膜を薄くできれば良いという話ではなく、デバイスの不具合を起こさないためにも、ウェーハ全体に偏りなく均一に成膜するという精度の高さも必要です。これらを実現するには、従来のプロセスでは難しい。成膜の方法を根本的に変えていくことが必要になるはずです。どうすれば上手くいくのかは、まさに謎だらけ。なかなか手強いのですが、この難題が解けると半導体は大きく進化し、きっと私たちの暮らしも劇的に変わっていくはずです。たとえば、いま世の中で注目されている自動運転なども実現へ向けて加速するでしょう。

私は九州の出身なのですが、雪が降る地域に住むようになってから、スノーボードに夢中になりました。冬のシーズンになれば、ほぼ毎週末スキー場に足を運びます。スキー場までの道中では、車のスリップでちょっと怖い思いをすることもあって、雪道対応の自動運転で何もせずにスキー場まで連れて行ってくれたら、どんなに楽だろうと想像していました。それ以外にも、半導体の進化が天気をコントロールできるような技術に結びついていくかもしれないなとも思ったりしていて、季節に関係なく、どんな地域に住んでいてもスノボを楽しめるようになったら嬉しいですね。もちろんスノーボード以外にも、多様な趣味がより気軽に楽しめるような世界になることを期待していて、そのためにも未知なる謎と格闘していきたいです。

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